2015年10月28日水曜日

役場敷地内への銘板設置問題【追記あり】



富谷町役場敷地内にクスノキと共に故若生照男元町長の石碑(石銘板)が設置されている事をご存じでしょうか。

※クスノキと石碑


この度、当会は本件に関し情報公開請求を実施しました。
結果、クスノキは平成19年1月10日に若生家より寄附申出書が出されており平成19年1月15日に採納の決裁がされております事を確認しました。

※クスノキの寄附申出書


しかしクスノキと同時に設置された石碑は寄附の申し出がされておりません。(関係書類が一切なし。石碑にはクスノキと共に寄附申出をした様な文言が書かれておりますが前述の通りです。)
また、今回の情報公開請求に際し、担当部署である町役場企画部財政課へ直接聞き取りを行ったところ下記の回答がありあした。


・石碑は寄附の申し出や手続きの形跡がなく、若生家の私有物を役場敷地内に設置している状態である。
・役場敷地内に私有物を設置する場合、企画部財政課へ申請をし許可を取る必要があるが申請・許認可を受けた形跡はなく、関係書類も存在しない。


これは就任後間もなく現町長が必要な手続きを取らず身内の私有物を役場敷地内に設置した事となり、公共物の私有化と言われても仕方のない状況です。


銘板設置を問題視した長谷川議員は本年6月の第二回本会議にて一般質問をしており、町長は下記の様に答弁しております。(一部略、抜粋)

【町長の答弁】
・あと銘板につきましても、当時財政課に対して亡き父、照男が、メモを渡して、この銘板も一緒にということで申していたということで、今回あのような流れになりました。
正直、私もクスノキの設置と銘板の製造につきましては、ある意味そういった当時の事務手続上済んでいた中で行政的に進めたものでありますので、直接私、一つ一つ銘板の発注とかそういうところまで私直接かかわっておりませんので、その辺はあくまでかつての寄附行為による結果としてああいう形になったものであります。

行政手続上はそのまま行っただけであることをご理解ください。もし、それでも町民の皆さんから、または議会の皆さんから、あの銘板等問題だということであれば、いつでも私は撤去しますので、お申し出いただければというふうに思います。

各種手続き等が済んでいない銘板についての認識を間違っており、大きな問題と思われます。
上記の様な答弁をしている若生ひろとし町長においては誠実な対応を期待します。





【12月1日追記】
先月末に当会役員で再度財政課を訪問しましたが石銘板について見解が変わっておりましたのでご報告致します。


財政課長からの改めての見解(要約)
・クスノキの寄附申出書に添付書類等として記載メモがあり一緒に採納されている。
・当時の財政課職員と若生家の間で「書類は存在しないが、クスノキ植樹時には植樹の経緯を示したプレートを設置する旨の口約束があった
メモが上記の経緯から形を変えて石銘板になっただけなので法的にも問題はない。


つまり
『クスノキと一緒にメモが寄附されている →役場と若生家の口約束していた→メモが石銘板になっただけなので問題なし』 
との事で、詭弁としか言いようがありません。

これは、当会が以前に聞き取りした内容がここに公開され、町議会での町長の答弁と整合性が取れなくなったため話を合わせるよう内部で動きがあったと推論することが自然です。

間違いを正すのではなく無理矢理辻褄を合わせる如き対応に大きな疑問を感じます。

 
若生ひろとし町長においては正しい法認識と一般常識を持った対応を再度期待します。


 




【参考】
平成27年第2回富谷町議会定例会(開会:6月4日)
本問題に関する一般質問の議事録(一部略、抜粋)





長谷川議員
先ごろ若生照男元町長のご遺族の寄附により、庁舎敷地内にクスノキの植樹と石の銘板が設置されました。公共用地に遺族の申し入れだけで堅固な石の銘板を設置することは、公共用地の私物化になるのではないでしょうか。
そこで公共用地である庁舎敷地内に若生照男元町長のご遺族の寄附によりクスノキの植樹と石の銘板が設置された経緯について問うに関し、具体的に次の5項目について質問いたします。
1、植樹と石の銘板の設置はいつ行いましたか。
2、設置の目的と設置に至る経緯について。
3、どこに設置しましたか。その場所に設置した理由はなぜですか。
4、設置にはどのような人が立ち会い、総勢何人でしたか。
5、公共用地である庁舎敷地内へのクスノキの植樹と石の銘板の設置を、町民にはいつ、どのように説明しますか。
以上、質問いたします。


若生ひろとし町長
庁舎敷地内に若生照男元町長の植樹と銘板が設置された経緯についてのご質問につきまして、
①植樹と石の銘板の設置はいつ行いましたかにつきましては、植樹式につきましては5月11日日曜日に行っております。また、植樹式に先駆けまして、業者による植樹及び銘板設置をそれぞれ4月25日及び5月7日に行っております。
②設置の目的と設置に至る経緯についてと、問い3、どこに設置しましたか、その場所に設置した理由は何ですかにつきまして、一括でお答え申し上げたいというふうに思います。
経緯などにつきましては、5月25日開催の議会全員協議会におきまして説明を行ったところでありますが、改めてご回答申し上げます。
クスノキの植樹につきましては、私の父であり、元富谷町町長の照男が生前、任期が満了したら町長室から見える東側の場所に植樹したいと願っていたものです。クスノキはゆっくりと巨木に成長する木であり、富谷町が将来にわたって成長、繁栄してほしいという思いからのものでありました。しかしながら、6期目任期満了前の平成18年12月21日に他界しましたことから、他界したことから、その遺志に基づき、照男の妻で私の母であります照子が亡き夫の感謝の気持ち、思いを表したいという理由を付して、平成19年1月10日付で富谷町に対して寄附申し出を行いました。
町では、同年1月18日付で受納することを決定し、1月22日付で町長職務代理者であります当時の総務課長でありました中川弘美氏名で発出されました受納通知をいただきました。しかしながら、その後、残念ながら、諸般の事情により受納されたはずのクスノキ植樹が実現できずにおりましたが、今般、当時の町の受納決定に従いまして植樹が行われたものでございます。
設置場所につきましても、寄附条件に従いまして、町長室から見える東側の場所としたものでございます。
問い4、設置にはどのような人が立ち会い、総勢何名でしたか。植樹式には、議会関係者、後援会関係者、町職員関係者等35名が参集いたしました。
問い5の公共用地である庁舎敷地内へのクスノキの植樹と石の銘板の設置は公共用地の私物化であり、不適切であると思いますが、町民にはいつ、どのように説明しますかにつきましては、先ほど申し上げましたとおり、平成19年1月10日付で富谷町に対し、庁舎東側敷地内に植樹してほしいという寄附の条件を付して申し出を行い、同年1月18日付で受納することが決定されたものです。したがいまして、正式な手続を経ており、私有物であるかのように扱っているものではないことから、公共用地の私物化には当たらないものと認識しております。
また、寄附申出書には、当該申出書以外にもさまざまな申し出があり、その都度受納してきておりますが、町民の皆様への説明は特段行っておりません。したがいまして、同様に町民の皆様への説明を行う予定はございません。
以上です。


長谷川議員
公共用地である庁舎敷地内へのクスノキの植樹と石の銘板の設置を町民にはいつ、どのように説明しますかという問いに対して、町長は特に町民の方には説明する必要がないというふうに今お答えになったということですけれども、広報とみやの今回の記事に町長の書かれている文で、クスノキの植樹について書かれている文章がございました。5月25日の議員全員協議会で配付された資料によりますと、平成19年1月10日に提出された寄附内容は、樹齢24年程度のクスノキ1本だけであります。石の銘板については寄附の申し出もなく、こちらのほうが行政財産である公共用地内に無断で設置されたことになるのではないでしょうか。この点について再度町長の答弁を求めます。


若生ひろとし町長
あとは、子育て……。あとは……。クスノキの件ですかね。クスノキの件につきましては、私、先ほどの答弁で申し上げたとおりでありまして、あくまで18年に、19年の1月に寄附行為によって事務的には行政手続上済んでいたものが、逆にこの期間放置されていたわけでありまして、それが今回やるに当たりました。ただ、それで当時樹齢24年のクスノキを用意していたわけでありますが、この8年間どこにも保存することができなかったという部分で、今回新たに用意していただいたのが今回植樹したものでありまして、あと銘板につきましても、そのとき当時私直接かかわっていないんですけれども、当時財政課に対して亡き父、照男が、これもこの間議員全員協議会でお示ししたあのメモを渡して、この銘板も一緒にということで申していたということで、今回あのような流れになりました。
正直、私もクスノキの設置と銘板の製造につきましては、ある意味そういった当時の事務手続上済んでいた中で行政的に進めたものでありますので、直接私、一つ一つ銘板の発注とかそういうところまで私直接かかわっておりませんので、その辺はあくまでかつての寄附行為による結果としてああいう形になったものであります。


長谷川議員
最後に、クスノキの植樹と石の銘板の設置の件で、町長は亡くなられたお父様のご遺志を継いでというお話で説明されておりましたけれども、私も大切な者を亡くした一人ですし、その遺志を継いでという気持ちはとてもよくわかります。ただ、場所が庁舎敷地内ですし、公共用地ですので、そういったあたりで手続上のことできちんといろんな方見に来られているという状況も耳にしますので、今回これは質問ではないんですけれども、ご質問させていただきました。以上です。


若生ひろとし町長
あと、クスノキは私は遺志を受け継いでではなくて、これはあくまで今回たまたま私が町長になって8年間放置されていた行政手続上済んでいたものを、今回……。私だから今回何か私物化みたいに何か責められていますが、決して私じゃなくても、別な方でも多分今回同じことは行われていたはずだと思います。逆に、この8年間行政手続済んでいたものが放置されていたことが、逆にこのことの逆に問題を指摘していただきたいぐらいのところなんですけれども、単純にその議論、行政手続上はそのまま行っただけであることをご理解ください。もし、それでも町民の皆さんから、または議会の皆さんから、あの銘板等問題だということであれば、いつでも私は撤去しますので、お申し出いただければというふうに思います。

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